新しく買ったキャットタワーの接着剤の匂いがキツくて、猫が体調を崩してしまった。
そんな事例があるのをご存知ですか?
元看護師として、そして現在24匹の猫たちと暮らす飼い主として、これは決して他人事ではないと強く感じています。
猫は人間よりもはるかに体が小さく、床や家具に近い場所で呼吸をしています。人間にとっては「ちょっと新品の匂いがするな」程度でも、小さな猫たちの肝臓や腎臓には、揮発した化学物質がじわじわとダメージを与えてしまうことがあるのです。
さらに、以前の記事でお話ししたように、猫の知能や理解力は「2歳児」にそっくりです。(▶ [関連記事:猫の知能は人間の何歳?幼児健診に関わってきた元保健師が「2歳児」と感じる理由])
気になったものはクンクンと匂いを嗅いだり、ゴロンと寝転がったついでにペロッと舐めたりして確かめようとします。
「舐めること」と「吸い込むこと」。 この2つの視点から猫の健康と命を守るために、家具の「素材」はデザイン以上にこだわらなければならないと考えています。
これまで多くの猫用品を使ってきた私が、「猫の健康を守る家具の選び方」について、大事な3つの条件をお話しします。
なぜ「天然木(無塗装)」を選ぶべきなのか?私の3つの絶対条件
猫の家具を選ぶとき、我が家では以下の3つの基準を設けています。
1. 「舐める」「吸い込む」から小さな命を守る
一般的な安価なキャットタワーや家具には、化学塗料でのコーティングや、合板を固めるための接着剤が大量に使われています。舐めても、その空間で深呼吸しても安心なレベルの素材を選ぶことは、猫の健康を守るための基本。だからこそ、私は「無塗装の無垢材(天然木)」であることが欠かせない条件だと考えています。
2. 多頭飼いの大運動会にも耐える安全性
猫は上下運動を好み、多頭飼いともなれば毎日のように大運動会が開催されます。数ヶ月で支柱がぐらつくようなタワーは、落下事故や関節への負担に繋がります。勢いよく飛び乗ってもグラつかず、さらに着地の衝撃を和らげてくれる適度な「木の弾力」があることが理想です。
3. トータルコストと「医療費」のリスク
数千円の安いタワーを1〜2年で買い替えるループは、結果的に高くつきます。さらに、ぐらついたタワーから落下して骨折でもすれば、手術や入院で数十万円の医療費と、猫への痛い思いが待っています。数年スパンのトータルコストと「安全への投資」と考えれば、最初から頑丈なものを選ぶのが正解です。

条件を満たす家具はどう探す?チェックすべき3つのポイント
私自身、普段の暮らしの中でリネンや無垢材といった自然素材に触れる心地よさをとても大切にしています。だからこそ、愛する猫たちが毎日直接舐めたり、体を擦り付けたりする家具も、できるだけ自然に近い安全なものを選んであげたいと思っています。
とはいえ、いざネットで「キャットタワー 安全」で検索しても、本当に安全なものはなかなか見つかりません。
もし本気で安全な家具を探すなら、検索窓には「キャットタワー 天然木 無塗装」や「猫家具 国産 無垢材」といったキーワードを入れるのがおすすめです。
そして、商品ページに辿り着いたら、必ず以下のポイントをチェックしてみてください。
- 「塗料」の記載はあるか: 単に「木製」とあっても、見栄えを良くしたり防腐効果を高めたりするために化学塗料がたっぷり塗られていることがあります。「無塗装」や「自然塗料使用」と明記されているか確認しましょう。
- 「木の種類」は安全か: 安価なベニヤ板(合板)を接着剤で固めたものではなく、天然の「無垢材」が使われているかどうかが重要です。
- 角の処理(面取り)はされているか: 激しく飛び乗っても怪我をしないよう、角が丸く削られているか。猫への愛と理解があるお店は、必ずここをこだわっています。
【おすすめ】私の厳しい条件を満たす国産ブランド
安全を重視して探す基準は分かっていても、これらをすべて満たす家具を自力で見つけ出すのは至難の業です。
実は私も「条件に合うものは、なかなか無いなぁ」と何ヶ月もリサーチを続けていたのですが……最近、「ここは私の厳しい条件をしっかり満たしてくれそうだぞ」と目を引いたお店があります。
それが、国産・手作りの天然木家具を手がける「猫のための木工所」というショップです。
実際にサイトを見てみると、医療従事者としての細かいチェックポイントをしっかり押さえている作りになっていました。
赤ちゃん基準の安全性(無塗装・パイン材)
化学塗料や有害な接着剤を一切使っていないそうです。人間の子どもが舐めても安心なレベルの無塗装パイン材なら、猫がタワーで寝転がって舐めてしまっても、揮発した空気を吸い込んでも不安がありません。
「面取り加工」に感じる、作り手の猫への理解
多頭飼いの激しい追いかけっこで万が一角にぶつかっても大丈夫なように、角がすべて丁寧に丸く仕上げられています。ただ木を使うだけでなく、先ほどのチェックポイントでも挙げた「猫の激しい動きや怪我のリスク」を考えて設計されている点に好感が持てました。
木の温もりが作る「猫の集会場」
天然のパイン材は断熱性に優れており、冬は冷たくなりにくく、夏は熱がこもりません。我が家でも無垢材の家具の周りには自然と猫が集まってきますが、この素材と設計なら間違いなく、みんながリラックスしてお昼寝する特等席になりそうです。

まとめ|家具選びは「安全な環境づくり」
安心して長く使える家具を選ぶことは、単にモノを買うことではなく、愛する猫たちの命を守る「環境づくり」そのものです。
「うちもそろそろタワーを買い替えようかな」「次は安全な素材にしてあげたいな」と考えている方は、ぜひ今回お話しした「素材と強度」の基準を頭の片隅に置いてみてくださいね。
一から探すのが大変という方は、先ほど紹介したお店も参考にしてみてください。
▶ [「猫のための木工所」公式サイトはこちら
この記事を書いた人<ゆうか@ねこのて>
30匹以上の保護猫たちと暮らしてきた、元看護師・保健師です。 長年の多頭飼いと医療現場の経験を活かし、人と猫が無理なく暮らすための「ナチュラルケア」を発信しています。
1つの答えを押し付けるのではなく、皆様の「選択肢」を広げるヒントをお届けできれば幸いです。
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