猫のごはんを選ぶとき、
パッケージの裏を見ながら、
「何が一番いいのだろう」と迷ったことはありませんか。

無添加がいいのか。
グレインフリーがいいのか。
手作りがいいのか。

理想はいろいろあります。

ただ、理想を実現できるとは限らない。

それでも、理想には近づきたい。
それで、私は少しだけ視点を変えました。

「何が正しいか」よりも、
「この子の体が無理なく処理できるか」

そこから考えるようになったのです。

猫の体は、黙って処理している

猫は不調を言葉で伝えられません。

少しの違和感や負担は、
そのまま体の中で処理されていきます。

特に腎臓や肝臓のような臓器は、
栄養の代謝に深く関わりながら、
不調が表に出にくい臓器です。

体は静かに働き続けます。

食べたものはすべて、消化され、吸収され、
そして、不要なものは排出される。

当たり前のことですが、
その“当たり前”は、体の働きによって支えられています。

だからこそ、良さそうに見えるものでも、
その子の体にとって負担なら意味がない。

そう思うようになりました。

「いいごはん」は「処理できるごはん」

原材料が良い。
栄養価が高い。
評価が高い。

「いいごはん」をあらわす言葉や指標はいろいろあります。

それでも、

  • 食後に吐き戻すことが多い
  • 便が安定しない
  • 食いつきが極端に落ちる

こうしたサインがあるなら、
その子の体は何かを伝えています。

猫は本来、シンプルな肉食動物です。
過度に複雑なものを必要としているわけではありません。

大切なのは、

その子が安定して食べられて、排泄が安定していること。

それは猫の体がきちんと処理できているというサイン。

まずは、それが「いいごはん」の第一歩なのだと思います。

完璧を目指すことを諦めた

理想は、いろいろあれど、
結局私は市販のカリカリ(ドライフード)を使っています。

本当はもっと自然なものをあげたい。
できるなら理想に近づけたい。

でも現実は、

時間の制約や、
多頭飼いでの好みの違い、
コストの問題もある。

食べることは生きる土台になると思っているので、
「わかっているのに、できない」ということは
少し罪悪感も感じています。

でも、だからこそ罪悪感で止まるのではなく、
自分にできることは何か、を考えることが大事。
そう思います。

そして私は、
猫の「今日の負担を少し減らす」食事を続けることを選びました。

  • 添加物を少し意識する
  • 原材料表示を見るようになる
  • ときどきトッピングで変化をつける

まずは小さな調整で十分。

理想とは違うかもしれない。
でも、続けられることに意味があると思っています。

食は「楽しみ」でもある

猫にとってごはんは、
ただの栄養補給ではありません。

匂い。
食感。
ちょっとした変化。

ときどき加えるトッピングは、
体への刺激であり、楽しみでもあります。

特に子猫期に食体験が限られていた場合、
成猫になってから少しずつ選択肢を増やすことは、
偏りをやわらげる助けにもなります。

それは「甘やかし」ではなく、
体の適応力を保つ工夫だと考えています。

「絶対の正解」より、「負担を増やさない」選択を

猫の食事に絶対の正解はありません。

体質も、年齢も、生活環境も違う。

だからこそ、

いまこの子の体が、
無理なく処理できているか。

そこを見続けること。

派手な変化よりも、
静かな安定を大切にすること。

それが、
わたしなりの「猫の食」の考え方です。

この考えは、人の食にもつながっています。
関連記事 ▶ 体は黙って処理している。「食べ方で負担を減らす考え方」──猫と暮らして気づいた毎日の工夫

まとめ│

猫のごはんを、
まずは“負担を減らす”という視点で考える。

そう考えていくと、
手作りという選択に惹かれる人も多いのかもしれません。

でも、できない理由もある。

その間で揺れるのが、
猫の食を考えるいちばん正直なところかもしれません。

次は、
理想と現実のあいだで、
わたしがどう折り合いをつけているのかを書いてみます。