「野良猫ってあまり鳴かない気がする」
そう感じたことはありませんか?
実際、飼い猫と比べると、野良猫は鳴き声を出す場面が少ないと言われています。
この記事では、野良猫と飼い猫の鳴き方の違いや理由を考えていきます。
野良猫はあまり鳴かない?│猫は本来、鳴き声を多用しない動物
鳴き声よりも体のサインが多い│体の動きやしっぽで意思疎通
猫同士のコミュニケーションでは、声以外のサインが多く使われます。
- 体の動き
- しっぽや耳の向き
- 距離の取り方
野良猫は特に、鳴くよりもこうした視覚的なサインを使います。
猫同士は声を使わなくても、体の動きやしっぽの向きで相手に伝えることができます。
これが猫の本来のコミュニケーション手段です。
環境によって鳴く必要が少ない
野良猫が鳴かないのは、単なる性格の問題だけでなく、環境の影響も大きいと考えられます。
声を出すメリットが少ない場所では、自然と鳴く機会も減っていくのです。
声は状況に応じたコミュニケーション手段で、鳴き声は「どうしても伝えたいとき」に使われる補助的手段。
野良猫は、特に必要な場面でしか鳴かない傾向があります。
野良猫が静かな理由
目立つ行動を避ける必要がある
野良猫にとって、大声を出すことは危険に目をつけられる可能性を高めます。
目立たず生活することが、生き延びる上で重要です。
反応してくれる相手が少ない
鳴いても反応してくれる人や猫が少ない環境では、声を出す意味が薄くなります。
危険やトラブルを避けたい
縄張り争いや他の動物とのトラブルを避けるため、静かに行動することが多いのも理由のひとつです。
飼い猫はなぜよく鳴くの?
鳴くと反応してもらえる経験
飼い猫は、鳴くとごはんや遊びの要求が通る経験をします。
そのため、鳴くことがコミュニケーション手段として定着しやすいとされています。
安全な環境だから鳴き声を使いやすい
安全な家の中では、鳴いても危険が少ないため、声を使うハードルも低くなります。
人との関係の中で育つ行動
人が反応することを学ぶと、猫は鳴き声を使うべきときに使える行動として覚えていきます。
野良出身の猫は静かなことが多い
保護猫や元野良猫の中には、あまり鳴かない子や声が小さい子がいます。
これは、これまでの環境で声を使うメリットが少なかったことの影響かもしれません。
逆に、安心できる環境に慣れると、少しずつ鳴くようになる猫もいます。
猫が「なぜ鳴くのか」が気になる方は、「猫はなぜ鳴く?雑学」の他の記事もあわせて参考にしてみてください。
関連記事 ▶ 猫はなぜ鳴くの?|人に向けた鳴き声の理由と意味

鳴かない=即問題、ではないけれど
そういったことで、野良出身の猫はあまり鳴かない傾向が大きいと言います。
鳴く・鳴かないは猫ごとの性格や生活環境の違いによるもの。
個性として受け止めてあげるのが一番です。
なので、鳴かないからといって必ずしも問題があるわけではありません。
とはいえ、「もともと静かな猫」なのか「体調が悪くて声が出せない猫」なのか、見極めに迷うこともあるかもしれません。
また、よく鳴く子が鳴かなくなったのなら、その子自身に何かそうなる(鳴かなくなる)理由があるのかもしれません。
多くの猫たちと長年暮らしてきた経験から言うと、猫は不調を隠すのがとても上手な動物です。だからこそ、声ではなく「微細なサイン」を観察することが大切になります。
まずは、
- いつものように排泄しているか?
- 排せつ物に異常はないか?
- 食欲はあるか?
体調に異変がないかどうかを探るために、まず、そういったことを観察されるでしょう。
それ以外にも、鳴かずにじっとしている時、以下のポイントを観察してみてください。
- 「体」がリラックスしているか
いつものくつろいでいる姿と姿勢が違う。
香箱座りも、リラックスしているか、痛みを堪えるようにギュッと力が入った姿勢か。
熟睡するまで、ゆったりした姿勢を取らないか。 - 被毛のツヤと乱れ
猫は体調が落ちると、毛づくろいが雑になり、毛束が割れたりパサついたりします。
毛づくろいをする姿を見かけないことも、体調不良のサインであることが多いです。 - 「いつもと違う場所」での沈黙
いつも過ごさないような場所で、じっとしている。
薄暗くて狭い場所(家具の隙間など)でじっと身を潜めている時は要注意です。
「おかしいな」と思ったとき、病院を受診しようかどうか迷うと思います。
ですが、「何かがおかしい」と思っても、「何がおかしい」かを医師に具体的に伝えることができなければ、過剰な検査や見当違いな検査の元になります。
まずはこうした「日常の延長線上にある小さな変化」を人間側がキャッチしてあげることが、自然な猫のケアの第一歩だと考えています。

まとめ|鳴き声は環境で変わる
猫は、
- 本来は「鳴かないコミュニケーション」が主な動物
- 環境や経験によって変化する
- 人との関係の中で「鳴くこと」が使われやすくなる
野良猫があまり鳴かないのも、飼い猫がよく鳴くのも、それぞれの環境に適応した結果なんですね。
「うちの子は全然鳴いてくれない」
「もっとコミュニケーションを取りたい」
と、寂しく思う飼い主さんもいるかもしれません。
ですが、鳴かないのは「あなたに心を許していない」からではなく、単に「声を使う必要がない、満たされた穏やかな環境にいる」という証拠でもあります。
「声」が主なコミュニケーションの人間とは違って、しっぽの揺れや、すり寄ってくるタイミングなど、猫本来の「声なきサイン(ボディランゲージ)」を読めるようになれば私たちが「気づくこと」も増えていきます。
猫本来の自然な姿を尊重して見守ることこそが、お互いにとって一番ストレスがなく、またかけがえのない関係づくりに繋がると私は思います。
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